首都直下地震の被害想定が更新!東京都・国の最新データで備えを見直そう

首都直下地震の被害想定が相次いで更新されています
2022年5月25日、東京都防災会議が約10年ぶりに「首都直下地震等による東京の被害想定」を公表しました。さらに2025年12月には国(内閣府)も新たな首都直下地震の被害想定を公表し、最悪で死者1万8,000人、全壊・焼失する建物は40万棟、経済被害は約83兆円に及ぶ Webとされています。
想定されている地震
新たな被害想定では、中央防災会議における見解や発生確率等を踏まえ、以下の地震が想定されています。
M7クラスの首都直下地震(30年以内の発生確率:約70%)として、都心南部直下地震(M7.3)、多摩東部直下地震(M7.3)、都心東部直下地震(M7.3)、都心西部直下地震(M7.3)、多摩西部直下地震(M7.3)、立川断層帯地震(M7.4)が挙げられています。M8〜9クラスの海溝型地震としては、南海トラフ巨大地震(M9クラス、発生確率70〜80%)と大正関東地震(M8クラス)が想定されています。 Tokyo Metropolitan Government
最も被害が大きいのは都心南部直下地震(M7.3)で、23区全域の約6割が震度6強以上の強い揺れに見舞われるとされています。 Science Portal
この10年の減災効果(東京都2022年想定)
住宅の耐震化率が81.2%から92%に上昇したことで揺れによる死者数が減少し、木造密集地域が約16,000ヘクタールから約8,600ヘクタールに半減したことで火災による死者数も減少しました。 Tokio-dr
| 項目 | 前回(2012年) | 今回(2022年) |
|---|---|---|
| 建物全壊棟数 | 12万棟 | 8万棟 |
| 揺れによる死者 | 5,100人 | 3,200人 |
| 焼失棟数 | 20万棟 | 12万棟 |
| 火災による死者 | 4,100人 | 2,500人 |
| 家具による死者 | 260人 | 240人 |
数字は改善していますが、それでも甚大な被害であることに変わりはありません。
新たに注目すべき課題
① エレベーターの長期停止 電力が復旧しても、保守業者による点検が終了するまでエレベーターは使用できません。2018年の大阪府北部地震では保守業者が全てのビルを一巡するのに最長4日を要しており、首都直下地震ではさらに長期化する可能性があります。 Ms-ins高層マンションにお住まいの方は特に注意が必要です。
② 生活必需品の品薄 過剰な買い占めにより生活必需品の品薄状態が続くことが想定されています。日頃からの備蓄が命を守ります。
③ 業者・職人の確保困難 自宅の再建や修繕を望んでも、業者や職人の確保が非常に困難になると予想されています。
④ インフラの長期停止 橋脚等の大規模被害や線路閉鎖、車両脱線が発生した場合、復旧まで1か月以上かかる可能性があります。
⑤ 高齢者・外国人への影響 高齢者や持病を持つ方が慣れない環境での生活で病状が悪化するリスクがあります。また外国人の方は生活習慣や文化の違いから精神的負担が増大するとも指摘されています。
⑥ 複合災害のリスク 今回の想定では新たに、首都直下地震と「高潮・河川氾濫」「火山噴火」「感染症」との複合災害に関する記述が追加されました。 Tokio-dr
今すぐ始められる備え
「天災は忘れた頃にやってくる」といいます。「備えあれば憂いなし」を胸に、以下の備えを今すぐ始めましょう。
- 最低3日分、できれば1週間分の食料・水の備蓄
- 家具の転倒防止・固定
- 家族との連絡方法・避難場所の確認
- 住宅の耐震診断・補強の検討
- 非常用持ち出し袋の準備
市民住まい向上委員会では、住まいの防災対策に関するご相談・講座を開催しています。お気軽にお問い合わせください。

